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リスニング学習法・初心者編(2)執筆A.Y.》

キーワード・リスニング

リスニング力をつける初期の段階で大切なのは、すべての音を完全に拾おうとする完璧主義をやめて、「内容を理解する上で大切なことば」さえキャッチできればよい、と肩の力を抜くことです。

でも、その「内容を理解する上で大切なことば」はどうしたらわかるのでしょうか。

リスニングでもリーディングでも情報処理の点で大切な考え方に、「内容語」と「機能語」という考え方があります。

内容語とは「内容を理解する上で大切な語」で、名詞・動詞・形容詞・副詞などです。

機能語とは、極端な言い方をすれば、文法上必要だが、意味を伝える上ではほとんどなくても困らない冠詞・前置詞などのことです。

ですからnot, never, hardlyなどの否定語だけは聞き落とさないようにしたら、ほかの機能語は気にしなくてよいのです。

しかしリスニングの最中に、内容語か機能語かを吟味している暇はありません。

どうしたらいいのでしょう。

実は検討するまでもなく、話し手が内容語ははっきりと、機能語はあいまいに話してくれるので心配はいりません。

さらに話し手は、内容語の中でも特に聞き手に印象づけたい語を強く、長く、高く話しますから、それらをしっかりとキャッチすればよいのです。

この点において、内容語であっても機能語であっても、濃さも大きさもすべて同じ文字で表わされるリーディングより、リスニングのほうがわかりやすいのです。

リスニングのときには、強調されている内容語を確実にキャッチするようにしましょう。

そしてそれらを聞きつなぐという聞き方をします。これがキーワード・リスニングです。

名スピーチを聞く

アメリカの大統領の就任演説をテレビなどで聞いたことがありますか。

言葉づかいは文学的で、節回しは舞台役者のような堂々としています。

歴代大統領の中でも特にケネディ大統領は「演説の達人」といわれています。

最近では、クリントン大統領の温かみのある言い方が印象に残っています。

実はこの演説が、初級向けの教材として適しているのです。

その理由は、いくつかあります。第1はリズムがはっきりしていることです。

リスニング力アップためには英語のリズムに慣れる必要がありますが、演説はリズムが非常にはっきりしています。

第2の理由は、それほど速度が速くないことです。

もちろん話し手や場合によって異なりますが、大統領就任演説などは、テレビやラジオのニュースなどの速度に比べると、かなり遅いことが多いのです。

演説のリズムとイントネーションを真似ながら、一緒に朗読してみるのもいいでしょう。

第3 の理由は、格調高い英語が使われていることです。

アメリカ大統領の演説は、大統領自身とスピーチライターが練りに練って原稿を作成するため、英語のスピーチの中でも最高級のものです。

私たちの日常生活の中では、くだけた言葉づかいだけではなく、かたい言葉づかいが要求される場面に直面することもあります。

演説は、フォーマルな英語を学ぶのに格好の教材になります。

また、きちんとした言い方には、きちんとした発音が必要です。

くだけた会話ではぞんざいになりがちな発音も、スピーチでは折り目正しくしなければなりません。

名演説は、よい発音練習にもなるはずです。

以上の理由から演説は、どちらかといえば初級者が英語を聞くための教材として適しているといえます。

なお、英語の演説はインターネットで簡単に手に入ります。

(終)

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