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スピーキング学習法・初心者編(2)執筆A.Y.》

場面別会話集の効果的な活用法

誤解にもとづいたよくある英会話の勉強法の一つは、ホテルとか空港とかレストランとか、場面や状況によって分類された決り文句を丸暗記するというやり方です。

確かに、決まり文句というものはかなりあります。

しかし、それが英語を使って会話をするという行為の全てではありません。

日本語での日常の会話を振りかえってみればすぐにわかることです。

私たちは、日々の新たな場面や状況に直面して、その場で臨機応変に新しい文を自分で作り出しています。

ですから、自由自在に英文を作り出すことができるだけの力を身につけなければならないのです。

それでは、お持ちになっているかもしれない場面別会話集はまったく役に立たないのかというと、そんなことはありません。

英語は日本語と違って外国語ですから、こういう場面ではどう言ったらいいのか、どうしても思いつかない状況にしばしば直面します。

こういうものに関して独創は危険です。

決まり文句を調べて覚えるしかありません。

そういう目的で使うには、場面別会話集は、この場面では何を聞かれ、またこちらから何を言ったらいいのかがわかり便利です。

ただし、こういう場面別会話集を有効に使いこなせるだけの基礎力が身についていることが前提になります。

それがない人は、まず中学レベルの英文を繰り返し音読して、英語の核をしっかり作ってください。

また、文の仕組みについての知識=文法の基礎ができていなければ、そのための勉強も忘れずにしておきましょう。

さて、場面別会話集の効果的な活用法を紹介します。

ことばは、ある具体的な場面や状況で使われます。

それで、会話表現を場面別に配列するわけです。

一方、ことばには、その使いみち、用途があります。

例えば、Thanks.という表現には感謝の気持ちを表わすという用途があります。

そして、Thanks.は社会生活のいろいろな場面で感謝の気持ちを表わしたいときに使われます。

つまり、ことばの用途は、場面や状況の違いを超えるものなのです。

そこで、場面・状況別や配列されている会話表現を、用途別に配列し直すのです。

分類の仕方は、とりあえず自分が言いたいことのリストを日本語で作って、それに基づいて分類項目を立てればいいでしょう。

例えば、お礼を述べたいのであれば、「感謝の気持ちを表わす」という分類項目を立てればいいのです。

そして、会話集のさまざまな場面に出てくる感謝の表現を、この分類の中にまとめてしまうのです。

言いたいことのリストが増えたら、新しく分類項目を立てて増やしていきます。

また、英語を読んだり、聞いたりしていて、これはという表現に出会ったら、それをこの表現集に付け加えていきます。

同じ用途の表現を後から加えられるように、カードを使うなりルーズリーフを使うなり工夫してください。

このように、場面・状況別から用途別に、分類し直すことで、同じ表現を別な角度から眺めることになるので、新たな興味もわいてきて定着度も高まります。

場面別に覚える、用途別に覚える、この2つの行為を同時に行うことによって、会話力が高まります。

(終)

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