リーディング学習法・中級者編(1)執筆A.Y.》

視認語の利用

「視認語」というのは聞き慣れないことばだと思います。

簡単に言えば、視認語とは、見た瞬間に、その文中における意味を即座に認識できる語のことです。

この視認語が多いか少ないかがリーディングに大きな影響を与えることは想像に難くありません。

はじめに視認語と読みの関係を考えていきたいと思います。

ここからは少し分析的な説明になりますがしばらくおつきあいください。

私たちがものを読み取るとき、私たちの視線は常に同じ速さで休みなく、上から下へ、あるいは左から右へ動くわけではありません。

私たちの眼球はある一定の期間眼球を動かし、いったん停止し、また視線を動かすというパターンを繰り返します。

そして、視線を動かしている間は情報の行われず、視線が停止している間に理解をします。

1回の視線の停止で取り入れることができるものは、最小単位の文字から始まって、音節、語、語句の順に大きくなります。

1回の視線の停止で入ってくる情報が多ければ多いほど、停止する回数が減ることになり、読むスピードが速くなります。

反対に、1回の停止で入る情報が少なければ少ないほど、停止する回数が増えることになり、読むスピードが遅くなります。

さて、1回の停止で入る情報が多いということはどういうことかというと、1回の停止で目にする視認語が多いということです。

視認語は、その語の文脈の中における意味が即座に捉えられるので、読み取りのプロセスにおいて、あたかも1語が1文字であるかのように、処理されるためです。

反対に、視認語がほとんどなければ、時間をかけて語を分析したり確認したりしながら読まなければなりません。

視認語は、読みの速度に大きな役割を果たしています。

このように見た瞬間にパッと意味が思い浮かぶような語をたくさん増やすことが速読のためには大切です。

それでは、どのような語を視認語にしたらいいのかというと、1つは、一般的に使用頻度の高い語で、これが基本的視認語になります。

具体的には、日常生活でよく使われる名詞、動詞、形容詞、副詞などですが、このほかにも代名詞、助動詞、接続詞、前置詞、冠詞などの機能語が基本的視認語になります。

ここで注意しなければならないのは、基本的視認語になる語彙は多義語であることが多いということです。

だから、視認語は文脈から切り離して覚えるのではなく、常に文脈との関係で意味を捉える必要があります。

視認語を覚えるときには使われる状況など常にコンテクストを考慮に入れるようにしてください。

もう1つは、頻度が低い語であっても視認語にしたほうがいいことがあります。

例えばbinocularsに関するテクストを読むのであれば、binocularsは一般的にはよく使われる語ではなくても、いったんこの語を視認語として覚えてしまうと、かえって効率よくこのテクストを読むことができます。

使用頻度が低くても視認語にすべき語はテーマに関連した語として普通テクストの最初に出てくるものが多いので、テクストの最初の方、つまり第1、第2パラグラフに現れ、内容に深く関わる重要語は書き出して、その意味や語法などを徹底的に覚えこむのも1つの方法です。

どの語を視認語にするかはなかなか決めるのが難しく、テクストの内容によっても違ってきますが、手近なもので基本的視認語を覚えるのであれば、中学校と高校の教科書のワードリストを利用するのもいいでしょう。

この中から基本的なものを拾えば1,000語程度の誰もが共有できる視認語が獲得できるでしょう。

これらの基本的視認語を基にして、いろいろな内容の文章を読む中でそのテーマに関する語を徐々に視認語として蓄積していけば、2,000語、 3,000語の視認語を獲得でき、リーディングの速度も飛躍的に向上するでしょう。

そしてその結果できた視認語のリストは自分だけのものになるのです。


「リーディング学習法・中級者編(2)」へ続く

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