英英辞典を活用する(1)執筆A.Y.

はじめに、基本的な学習用英英辞典の特徴をみておきたいと思います。

最初の1冊(1) OALD

英英辞典の最初の1冊として、2つのノンネイティブ向け学習用英英辞典を挙げておきます。

Oxford Advanced Learner's Dictionary of Current English

このOALDは、日本で生まれた最初の学習用英英辞典の末裔です。

その特徴は、ノンネイティブにはわかりにくい動詞型を実に精緻に記載している点です。

この点は、当時からの伝統です。

たとえば、comeの後に現在分詞が続くパターンが[V. ing]というふうに表示され、その後に He came hurrying to see her… といった用例が記されています。

学習用英英辞典は、いずれも定義のための語彙が制限されています。

これは「統制定義語彙」と呼ばれていますが、OALDの統制定義語彙の数は3,500語です。

用例に関しては、従来の伝統を受け継ぎ、必ずしもコーパス(=ある言語が話されたり書かれたりしたものを大量に収集し電子化したもの)の用例にこだわらず、執筆者が創作したものが全体の約9割を占めています。

この点、コーパスの用例をそのまま引用する、後述のCOBUILDとは対照的です。以下のblame という動詞の用例を比較してください。

She blamed him for the failure of their marriage… (OALD)

The commission is expected to blame the army for many of the atrocities. (COBUILD)

小型版 Oxford Wordpower Dictionaryでも十分役に立ちます。

最初の1冊(2) LDOCE

最初の1冊として薦めることができる2つ目はLongman Dictionary of Contemporary Englishです。

その特徴としては、まず豊富なコーパスデータの利用が挙げられます。

これに基づき、話し言葉・書き言葉それぞれについて基本3,000語が指摘されています。

次に、定義についてですが、まず統制定義語彙数は 2,000 語です。

定義の仕方は、後述のCOBULDで採用され注目を集めた「文定義」を、部分的にですが、採用しています。

「文定義」とは、完全な文を用いて意味や用法を説明するものです。

たとえば、threatenという動詞においては、第1語義が従来型で、第2語義が文定義で示されています。

1, to say that you will cause someone pain, unhappiness, or trouble if they do not do what you want

2, if something threatens to cause an unpleasant situation, it seems likely that it will cause it

この「文定義」による説明を読めば、意味のほかに、この意味では「物」が主語になること、動詞型としてthreaten to doという型がとれることまで知ることができます。

以下は形容詞の例です。

something such as an idea, suggestion etc that is palatable is acceptable or pleasant

ここでは、palatableという形容詞が「考え」や「提案」とともに通例用いられることが示唆されています。

用例の選択について述べると、前述のように、COBUILDは用例をそのままコーパスから改変なしに採用するのが大原則であり、OALDは9割以上が編集部で創作されたものです。

LDOCEの場合は、具体的な割合はわかりませんが、かなりの部分が創作によるものだそうです。


「英英辞典を活用する(2)」へ続く

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