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ライティング学習法・上級者編(2)執筆A.Y.》

論文を書く(2)

分類という考え方、あるいは行為は、英語圏にとどまらず西欧文化を理解する上でのキーワードのひとつです。

西欧には「分類文化」の伝統が強く根づいていて、イギリス、そしてアメリカも当然その伝統の中にあり、英語における物の考え方、スピーチの仕方、論文の書き方などは、その影響を強く受けています。

分類するということは、排除するということです。

例えば、motorcycle, car, ship, busと4つの単語が並んでいたとします。

全体を一括りにできる項目はといったら、乗り物です。

しかし、これをより細分化しようとすると、場違いな単語が出てきます。

それをはじき出す、つまり排除するのです。

motorcycle, car, busは、陸の乗り物という項目に分類することができます。

そして、shipは排除します。

こうすることによって、陸の乗り物とそうでない乗り物に明確に分けられることになり、この分類はより確かなものになります。

パラグラフの例を挙げてみましょう。

7つのセンテンスから成り立っているパラグラフがあるとして、どれか論理的にあてはまらないセンテンスはないか、探します。

第1センテンスから第2センテンス、第3センテンスへは、同じテーマを前に進める形で書かれているのに、第4センテンスでは別のものが紛れ込んでいたり、第1、第2、第3のスムーズだった流れがわき道にそれていたりしている。

そして、第5から第7までは、第1から第3の流れに戻っている。

そうすれば、第4センテンスが、先ほどの単語の群れでいうとshipに相当することになるので、第4センテンスを排除するのです。

何のために排除の練習をするのかというと、1つのパラグラフには1つのテーマを入れること、そしてそれに合わないものを見分けるためです。

逆に言うと、同じものだけでグループ分けし、違うものが交じらないようにするため、ということになります。

そして、1つのグループができたら、それらをどう配列・配置するかが次の問題ですが、これについては説明不要だと思います。

とにかく、陸の乗り物のパラグラフに、ふとshipを交ぜたりすると、先に挙げたような反応がネイティブから返ってくるのです。

しかし、多くの日本人は論文を書くときに、ついついshipを入れてしまい、「読んでいていらいらする」「途中で理解しようとする努力を止めてしまう」といった、彼らの拒否反応を招くことになるのです。

その理由は、おそらく日本と欧米の文化的背景の違いによるものでしょう。

いずれにせよ、論文のみならず、この論理的構成を必要とするものにおいて、日本人と欧米人の書き方の差は、私たちが意識している以上に大きいのであり、私たちが書くもののほとんどが、彼らの論理的構成の基準に達していないのだということを、明確に意識する必要があります。

では、ネイティブに内容をわかってもらえるレベルまで到達するにはどうしたらいいのか。

英語論文の書き方のコースが行われている学校があれば、受講をおすすめします。

書物に頼るのであれば、英語圏で出版されたもので、主に英語を母国語とする学生を対象にした書籍が数多くありますので、書店の洋書コーナーで探してみてください。

日本語で書かれたものとしては、以下のものがあります。

「MLA英語論文の手引き/\3,000 ジョーゼフ・ジバルディ 樋口昌幸著 北星堂書店」

「英語論文・レポートの書き方/\2,520 上村妙子 大井恭子著 研究社」

「やさしく書ける英語論文/\2,310 藤本滋之著 松柏社」

いくつかのセンテンスを1つのパラグラフにまとめるにも、また、いくつかのパラグラフを1つのペーパーにまとめ上げるにも、「論理」という接着剤が必要であるということ、それから、欧米人には「どこかに論理の矛盾はないか」「論理的に穴のある箇所はないか」と批判的に読む人が多いので、論理の穴がないように細心の注意を払うこと、この2つを決して忘れないでください。

(終)

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