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お薦め教材・中級者編・英文法(2)執筆A.Y.》

「ネイティブスピーカーの前置詞/\1,470 大西泰斗 ポール・マクベイ 研究社」

本書は、英語の主要な前置詞の意味について、基本的なイメージがどのように広がっているかを、豊富なイラストとともに示したものです。

例えば、forという語には「〜のための」「〜を求めて」「〜の代わりに」「〜の間」などの用法がある、という説明がよく行われ、辞書にも多くの語義が記されています。

それをひとつひとつ丸暗記していくのが英語の勉強だと信じている学習者に向かって、そのような暗記はおやめなさい、と本書は言っています。

それら多くの用法は家族のようにつながっている。

そのつながり方を知り、それがどのような基本イメージから生まれたものかを知ることで、無益な丸暗記から自由になりましょう、というのが本書のコンセプトです。

「基本イメージ」という親からいろいろな子供たちが、親のいろいろな部分を受け継いで生まれてくる。

その受け継ぎ方の違いがいろいろな用法となる。

家族にたとえたこの考え方は非常にわかりやすく、納得がいきます。

基本的な12の前置詞(over, through, about, across, at, by, for, in, with, on, to, of)について、次のような順序で解説しています。

(1) 基本イメージを例文とイラストで示す。

(2) 基本イメージをどのようにひきついで(どのように発展させて)、どんな用法が生まれてきたかを、例文とイラストで示す。

(3) 各用法を折り込んだ練習問題を示す。

また、本書は、日本語の訳語を覚えれば語の意味を理解したことになる、という勉強のやり方に反省を迫っている、とみることもできます。

基本イメージをイラストで理解する。

それを例文で確認する。

その一連の流れの中で、どのような日本語に翻訳されうるのかを考える。

このような多重的なやり方で、語の意味を理解しなければならないのです。

この同じ著者たちには、文法事項の本質をわかりやすく説明した「ネイティブスピーカーの英文法/\1,575 研究社という本があります。

文法の教科書の多くは網羅主義で、文法事項に対する用法を羅列しており、どの用法がよく使われ、どの用法があまり使われないのか、また、いくつかある用法の共通の要素は何なのかをあまり語ってくれません。

そのような本で学習しているだけでは、どんどん細かい袋小路に入り込み、本質が見えなくなってしまう危険性があります。

そうならないために、この本を読んで細かい規則や用法の背後にあるネイティブスピーカーの感覚(語感)をつかんでください。

(終)

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