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英語の比喩表現(8)《執筆A.Y.》

そのほかの動物にまつわる表現を取り上げます。

eager beaver

「はりきりビーバー」

ビーバーは、非常に器用なことで知られますが、同時に昔から大の働き者と考えられることから、「がんばり屋、はりきり屋、仕事の虫」を指します。

ときには、非難がましく使われることもあります。

He always wants to go on working when we are ready to go home. He's such an eager beaver!

pass the buck

「雄鹿を回す」

ここでのbuckは「雄鹿の角の柄のついたナイフ」(a knife with a buckhorn handle)を縮めたもので、ポーカーのときに次の親が誰なのかを示すために、トランプテーブルの掛け金を置いておく場所にこのナイフを立てておいて、トランプを配る責任の所在を明らかにするという習慣から、「他人に責任を転嫁する」という意味で使われます。

You were the one who took on this job. Don't try to pass the buck.

これの発展した形がthe buck stops hereというフレーズで、「責任は私がとる、引き受けた、任せておけ(他の人にはなすりつけない)」という意味です。

Truman大統領の座右の銘だったと言われています。

shed crocodile tears

「ワニの涙を流す」

ワニは獲物を水辺におびき寄せるときや食べるときに涙を流すという伝説から、比喩的に「そら涙を流す」という意味で使われます。

They were only crying crocodile tears at the old man's funeral because nobody had really liked him.

lion's share

「ライオンの分け前」

比喩的に「最大の(不当な)分け前、うまい汁」という意味です。

この表現はイソップ物語の寓話に由来します。ライオンが他の動物たちと一緒に狩に行った。

獲物を分けるときに、ライオンが分け前として4分の3を要求したところ、他の動物たちがライオンの怒りを恐れて残りも差し出し、結局ライオンが獲物を全部独り占めしてしまったというものです。

The Department of Defense will take the lion's share of the federal budget.

a wolf in sheep's clothing

「羊の皮を着た狼」

羊に化けて群れにまぎれ込み、羊を捕まえて食べてしまおうとする、イソップ物語の狼の逸話から、「温順を装った危険人物、偽善者」を指します。

新約聖書のマタイ伝に見られる表現に由来するとも言われています。

keep the wolf from the door

「戸口から狼を遠ざけておく」

狼はいつも腹ペコで、人間を食べたがっているという通念から、(狼=飢えを遠ざけておく→)「飢えをしのぐだけの収入を得る、どうにか食べていく」という意味で使われます。

Between us, we earn just enough to keep the wolf from the door.


「英語の比喩表現(9)」へ続く


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