日本語と英語のズレ(5)《執筆A.Y.》

「指」とfinger

英語では手の指はfinger、足の指はtoeとはっきり区別しますが、日本語の方はそうではありません。

日本語にも「あしゆび」という言い方があるにはありますが、日常的には「足の指」と句の形で表現するのが普通です。

また、英語では手の指については「親指」をthumbという独自の語で表わすので、fingerの狭い意味には親指は含まれません。

日本語の「指」にはこの狭い意味でのfingerに対応する用法はないようです。

ですから、英語ではWe have four fingers and a thumb.と言えるのに対して、日本語では「人間の手には4本の指と1本の親指がある」とは言えません。

指を数えるときは、人差し指をthe first finger(=the index finger, forefinger)、中指をthe second finger(=the middle finger)、薬指をthe third finger(=the ring finger)、小指をthe fourth finger(=the little finger)と数えていきます。

なお、足の親指はbig toeといい、順序を示すときにはこれがthe first toeになります。日本語の「親指」は「指」と同様に手と足の両方のものを指します。

「夕方」とevening

今度は、時間の幅にズレのある例としてeveningと「夕方」を見てみましょう。

英語のeveningが日没から就寝時までの時間帯を指すのに対して、日本語の「夕方」は日が暮れ始めてから夜までの間をいいます。

eveningの方が「夕方」より範囲が広いのです。そこで英和辞典のeveningの項には「夕方」のほかに「晩」という訳語が載っているわけです。

ちなみに、nightは日没または就寝後から日の出までの時間帯を指しますが、寝るまでの時間帯をいうこともあります。

「旅行」とtrip

例えばYou can buy almost everything in just one trip to the supermarket.(スーパーへ一回行けばほとんどのものが買えます)やI had to make three trips to the bank.(銀行へ3回行かねばならなかった)などの用例を見れば、tripは何かの用事で近所に出かける(=外出する)ことにも用いることがわかります。

さらに、a trip to the bathroom during the commercial break(コマーシャルの間にトイレに行くこと)やI made three trips to the manager's room, but he was not in.(支配人室に3回出向いたが、支配人はいなかった)などでは家の中での移動についてtripが使われています。

つまり、tripは「旅行」よりも移動の距離でもまたその目的でも範囲が広いといえます。

これは動詞のtravelについても当てはまることで、例えば電車で会社に通う場合にはI travel to work by train.と言えます。


「日本語と英語のズレ(6)」へ続く

英会話学校/英会話スクール 英語学校/教室 東京新宿

<特訓!入門〜通訳まで、成果公約。親身の熱誠指導に一切の妥協なし>

記事は当サイト独自のものでNCCとは関係ありません