アメリカの雑誌(3)執筆A.Y.》

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「日本版エスクァイア」が創刊されて、この雑誌名は日本でも知られる存在になっていますが、1933年創刊の「エスクァイア」は、「現在その勢いを失ってしまっている。

総ページ数も減り、かつてのように、持てばその重量感にアメリカの豊かさを感じた時代は、もうないように感じられる」という人もいます。

もともとコピーライターだったアーノルド・ギングリッチが創刊編集長となり、執筆者として、ヘミングウェイ、ドス・パソス、スコット・フィッツジェラルドなどの有力な作家を集めました。

原稿料も、1本の原稿について100ドルと、大恐慌時代にあっては破格の高さだったと言われています。

ちなみに、ヘミングウェイが「エスクァイア」に紀行文を書いていましたが、ある日編集部に、そのコラムではなく短編小説を送ってきたそれが「キリマンジャロの雪」の原稿だったそうです。

「エスクァイア」の功績としては、ヘミングウェイやフィッツジェラルドなどの小説を掲載する一方で、トム・ウルフらのニュージャーナリズムと呼ばれるノンフィクション作品に対しても力をいれたことが挙げられます。

このように「エスクァイア」が現代アメリカの文学を代表する作品を世に送り出したことは言うまでもありませんが、それとともにこの雑誌の影響力という点で見逃してならないのは「ヴァルガ・ガール」でしょう。

これは、グラマーな女性を描いたスーパー・リアリズム・タッチのイラストレーションで、描き手のアルバート・ヴァルガスの名前にちなんでそう呼ばれたものです。

「エスクァイア」はこのピンナップ・ポスターを雑誌にはさみ込んで売り、大きな反響を呼びました。

そして、メンズ・マガジン「プレイボーイ」も同じヴァルガスの描いたポスターを入れて大いに人気を博したのです。

このことは「エスクァイア」のもう一つの功績といえるでしょう。

「ニューヨーカー」とともにアメリカ文学をつくり続けてきた雑誌である「エスクァイア」にかつての勢いを取り戻してほしいと思っている人は少なくないようです。


「アメリカの雑誌(4)」へ続く

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