TOEFLと日本人の英語力(1)執筆A.Y.》

日本人の英語力の判定基準として、よくTOEFLのスコアが用いられますが、果たして日本人の英語力の指標として、TOEFLのスコアはどれだけの妥当性をもっているのでしょうか。

TOEFL自体は、ETSと呼ばれる教育評価を専門とするアメリカの非営利団体がテスティングの専門家を使って作成したテストで、テストとしての信頼性は高く、かなり正確に受験者の英語力を測定することができると言われています。

だから問題は、テストデータを読み手の側がどのように解釈するかということになります。

TOEFLのスコアが引き合いに出される場合、国ごとの受験者の平均点を単純に比較して日本のランキングだけが問題にされることがよくあります。

例えば、いささか古くなりますが、1995年7月〜1996年6月の間のETS発表のデータによれば、日本人受験者の平均点499点は世界171カ国中150位、アジア25か国中20位となります。

TOEFLの成績順位を問題にするとき、しばしば欠落しているのが国別の受験者数の片寄りです。

ほかの国々の受験者に比べて、日本人の数が文字通り桁違いに多いのです。

前述のデータによれば、日本人の受験者数は144,572人でダントツ1位です(ちなみに、上位10か国中9カ国がアジアの国々で占められています)。

それに対して、アジア25か国中、平均スコアで日本より上位に位置する国々の半分近くは、受験者数が非常に少ないのです。

前述のデータで受験者数が極めて少ない国を挙げてみると、平均点576点のブータンの受験者数は30人、561点のブルネイは71人となっています。

これは、平均点のみを単純に比較して一般化することにはためらわれる数値ではないでしょうか。

平均点のみによる順位をあれこれ詮索しても、あまり意味がないのではないかというのが正直な気持ちです。

受験者の背景について何の情報もなく、数の上でこれだけのバラツキがあっては、その国の代表値とみなすことはできないと考えるからです。

次に、日本人受験者のスコアの変遷に目を向けてみると、1976〜1977年から1995〜1996年までの20年間の間に、受験者数は約7,000人から約144,000人へと20倍近く増加している一方、平均点は480〜500の間に常に落ち着いています。

これについては、「この20年間の学校の英語教育を振り返ってみると、制度的にも内容的にも生徒の学力向上につながるものでは、必ずしもなかったのではないか」として、日本人のTOEFL受験者のほとんどがそのような不利な条件で英語を勉強してきたにもかかわらず、「平均点の大きな落ち込みとなって現われていないことはむしろ意外であり、うれしい誤算といえるのではないか」「むしろ善戦・健闘しているとも考えられる」という見方もあります。


TOEFLと日本人の英語力(2)」へ続く


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