お薦め教材・初心者編・英文法執筆A.Y.

「英文法がわからない!?/\1,260 中川信雄編著 研究社出版」

英語を学ぶ高校生が対象読者で、高校の現職の教師である著者が毎日接している高校生から集めた、英文法に関する質問に答えるという形式になっています。

読み進めながら、これは高校生だけのものにしておくのはもったいない、ぜひ英語学習者に読んでいただきたいと思い取り上げました。

今までの辞書や参考書には、言語事象は詳しく載せているが、どうしてそういう言語事象になるのかということを説明していないものが多いのは周知の通りです。

それゆえに、英語学習の初心者は非常に多くの細かな言語事象を半ば暗記させられることになります。

また、学校の教師も、知識があいまいであったり、説明の仕方を心得ていなかったりして、学習者からの質問にうまく答えることができず、ついには「理屈ではなくそのまま覚えなさい」と言ってすませてしまう、これもまたよくあることです。

それに対し本書は「なぜか」を重視した文法書です。

本書は、言語事象を多くの例で説明するという方法ではなくて、ネイティブ・スピーカーの直感に迫る方法で解説しています。

しかも高校生にも理解できるなるべく簡単な用語で解説しています。

しかし、決して説明のレベルを落としているわけではなく、新しいコミュニケーション理論や文法にもとづいて質問に答えています。

特に「情報構造」という考え方を使って解説してあるものがいくつかあり目を引きます。

これはふつう英語の書き言葉では、「旧情報(わかっていること)」から「新情報(初めて話すこと)」の順に語句が配列され、「文末焦点」となって文末が強調されるというものです。

この考え方を用いて「There構文」「能動態と受動態」「同じ動詞を使った第3文型と第4文型の文」などの情報構造を実に明快に説明しています。

また、分詞と動名詞の-ingは基本的に同じ意味を持ち、「現実の動き・事実性・過去からの行為」を表わし、一方to不定詞はtoがもともとは方向を表わす前置詞であるから、「方向性つまりこれから行う未来」を表わすという説明はまさにnative speakerの直感に迫るものです。

この考え方を適用すれば、rememberやforgetの目的語が不定詞の場合と動名詞の場合の意味の違いがよく理解できます。

ことばというものはなかなか理屈では説明できない部分が多いですが、このような基本的な考え方を知っていれば覚えることがずいぶん楽になることは確かです。

それから、「過去形」というものは一言で言うと「遠さ」を表わし、「何からの遠さか」によって意味が決まってくるという説明をしています。

つまり、「現在からの遠さ=過去表現」、「現実世界からの遠さ=仮定表現」、「相手との関係の遠さ=控えめ、ていねい表現」という公式が成り立ちます。

この考え方にもとづけば、Would you 〜?などの表現形式や、仮定法過去などの言語事象を難なく理解できます。

以上、本書に見られるすばらしい解説のいくつかを紹介しましたが、これはほんの一部です。

「納得して覚えたい」という方におすすめです。


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