辞書の読み方(4)《執筆A.Y.》

スピーチレベルに注目する

"I want an ice cream."

"You mean, 'I'd like an ice cream.'"

"I'd like an ice cream."

(「アイスクリームほしいよ」「『アイスクリームちょうだい』でしょ?」「アイスクリームちょうだい」)

これはI want 〜とI'd like 〜の違いがよくわかる、親子の会話ですが、would likeがwantの「ていねいな言い方」であることはよく知られています。

このように、ていねいかぶしつけか、フォーマルかインファーマルか、文章向けの表現か会話向きの表現かなど、いわゆる「スピーチレベル」に対して、最近の学習英和辞書はこれまで以上に配慮しており、スピーチレベルに関する情報がたくさん取り入れられています。

このような傾向は最近の英語教育の流れに沿ったもので、「英語を話す」ということは単に文法的に正しい文を話せればよいのではなくて、話す相手や状況にふさわしい表現(難しい言い方をすれば、社会言語学的に適切な表現)を使うように心がけなければならない、という考え方がますます重要視されてきています。

相手や状況により、ていねいな表現や親密な表現を使い分けることが求められているのです。

例えばforbidとprohibitという語を「スーパーアンカー英和辞典」で引いてみましょう。

この辞書は、改まった堅い語にはネクタイマーク、くだけた感じの語にはTシャツマークを使ってスピーチレベルを視覚的に示しています。

forbidもprohibitも訳語は同じ「禁ずる」になっていますが、forbidにはスピーチレベルを示すマークが何もついていないのに対して、prohibitにはネクタイマークがついています。

このことから、forbidは「禁止」を表わす一般的な語であるのに対して、prohibitは堅い語であるという違いがわかります。

「prohibitは法律や規則で公的に禁止すること」という説明を合わせて読むことで、prohibitという語に対する明確な語感をつかむことができます。

スピーチレベルは、単語だけではなく表現についても示されています。

例えば「礼を言うときの表現」を同じ「スーパーアンカー」で見てみましょう。

Thanks for your help.

(助けてくれてありがとう)

Thank you for your help.

(助けてくださってありがとう)

Thank you very much for your help.

(助けていただいてありがとうございます)

I really appreciate your help.

(ご援助ほんとうにありがとうございます)

I am deeply grateful for your help.

(ご援助いただき深く感謝しております)

英文に添えられた日本語の訳文からも、それぞれの表現のていねい度を知ることができますが、それをさらに明確にするために、+と−の記号を用いてていねい度を明示しており、この辞書がいかにスピーチレベルを重視しているかがわかります。

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