辞書の読み方(2)《執筆A.Y.》

基本語ほど難しい

ある意味で、pollutionのような語ほど、やさしいといえます。

「pollution=汚染」というように、英語と日本語のあいだで一対一の対応が可能だからです(だから覚えるだけでいいのです)。

それに対して、基本的な語というのはすでに知っている語ではあるけれども、本当にはよくわかっていない語といえます。

例えばrunという語の意味を中学生に聞けば「走る」と答えるでしょう。

しかし、私たちはそう単純に割り切ることはできません。

She runs a restaurant.という文の中のrunは、どのように考えればいいのでしょう。

もちろん、辞書を引いて、たくさんの項目の中から「経営する」という訳語を見つけ出せばとりあえずはそれですみます。

しかし、こういう基本的な語の場合は、どうして「走る」が「経営する」になるのか、runの本来の意味(走る)に戻ってじっくり考えてみることも必要です。

彼女がrunしていることにはまちがいないのですが、その後にいきなり名詞が続いているということは、彼女の動作が「レストラン」に及んでいるらしい。

runの本来の意味からして動作が他へ及ぶとしたら「走らせる」としか考えられません。

「レストランを走らせる」→「レストランを動かす」というところまでくれば、「経営する」というのは言ってみれば「意訳」であることがわかります。

このrunのような基本的な語は日常語であるがゆえに、じつに幅広く使われます。

その際、具体的・即物的な意味で用いられる場合と抽象的・比喩的な意味で用いられる場合の大きく二つに分かれるようです。

runが「経営する」ことを意味する場合は明らかに比喩的に用いられているわけですが、気をつけなければならないのは、辞書を見たときに、この「走る」と「経営する」の共通点をまったく見逃して、runにさまざまな、それぞれ独立した意味があると錯覚しないようにすることです。

このような基本語はほとんどが多義語なのですが、多くの学習英和辞典が多義語について、中核的な意味から派生的な意味への展開をさまざまな工夫をこらして説明しています。

これらの辞書が、このような意味の展開を解説しているのは、高校生にとって重要な語であって、しかもその一部に限られてはいますが、基本語の意味を体系化して整理したいときには、大学生や社会人の方でも十分活用できます。

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