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訳と意味の理解(7)執筆A.Y.

訳す前に理解しよう(2)

次に、普段から日英の発想の違いに注意することです。

例えば、Coffee and tea were served.(コーヒーとお茶が出た)では、英語では受動態、日本語では能動態という違いについて、Soon they were at the station.(まもなく彼らは駅に着いた)では、状態を表わすbe動詞が、「着く」という動作を表わす日本語と対応していることなどに目を向けるのです。

それから、ことばの意味を辞書の訳語や単語帳の訳だけでなく、文の中でしっかりとらえることです。

辞書を引くときには、必ず説明や例文に注意を払うことが大切です。

例えば、watch a baseball game(野球の試合を見る)とかWatch how he jumps.(どんなふうに彼が跳ぶかを見ていなさい)という例文があり、またLook at the blackboard, class.(皆さん、黒板を見てください)という例文はあるけれど、watch the blackboardという表現は見当たらないというようなことを目ざとく見つけるような習慣をつけるように心がけてください。

用例を注意深く観察していると、look atは動かないものを見るとき、watchは動くものを見るときに使われることがわかってくるはずです。

原文の意味内容がしっかりつかめれば、その訳はそれほど苦労することなくできるものです。

自分で英語を勉強するときは、聞いたり読んだりする英語を、すぐ日本語に訳そうとしないで、英語のままで内容を理解するように努力してみてください。

そしてさらに、英語の意味を英語で説明する練習に進むのが理想です。

英語を話したり書いたりするときも、日本語を英語に直すことにばかり神経を集中させないで、自分が伝えたいと思っている内容は何かということをつきつめるようにしてください。

そうすると不思議なくらい自然に、自分の身についている範囲の英語から、当たらずといえども遠からずという英語表現がいくつか頭に浮かんでくるでしょう。

その中から、自分の言いたいことに比較的近いと思われるものを拾えばいいのです。

その英文が、初めのうちは、舌足らずなものであってもかまいません。

それは自分の英語の知識が増えるにつれて改善されていきます。

日本語の表面の字面にとらわれた訳よりも、その方がずっとよい英語になる可能性があります。

今述べたことは与えられた日本語を英訳するときにも当てはまります。

以上、訳すことは意味を理解する結果として出てくるものです。

英語の学習においては、この相違をしっかり認識しておかなければなりません。

(終)

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