コミュニケーションの上手なとり方(17)執筆A.Y.》

アドバイス・提案の仕方(1)

アドバイスを求められて、You had betterと言ってしまう日本人が少なくないようです。

その人の頭には、まず日本語で「〜したほうがいいですよ」という表現が浮かびます。

日本語では比較的おだやかな助言の表現です。

「You had better 〜=〜したほうがいい」という固定観念があるので、ついYou had betterと口に出ししまうのでしょう。

しかし、このアドバイスを聞いたネイティブスピーカーは、何と高圧的な言い方をするのだろうと不愉快に思うでしょう。

まるで「この助言に従わないと悪い結果になるぞ」と脅されているような感じさえするでしょう。

つまり、You had betterから感じる語感には、日本人とネイティブスピーカーとの間でズレがあるのです。

英語のコミュニケーションでYou had betterが使われるのは、まず緊急の場合です。

You'd better hurry up or you'll miss the train.

次に、目上の者が目下の者に対して忠告や叱責、警告をするときにも使われます。

You'd better stop running around in the room. How many times do I have to tell you?

このような場合、強い語調で言ったり、hadをはっきりと発音して言ったりすると威嚇にさえなります。

それから、家族がちょっとした注意を促したり、親しい友人の相談にのって軽いアドバイスをしたりする場合などです。

You don't look very well. You'd better not go to work today.

会話ではふつう、You'd betterという短縮形を使うことが多く、特に1番目や3番目のような場合には、強圧的にならないように軽い口調で言います。

ネイティブスピーカーの忠告によれば、You'd betterを3番目の意味に使えるのは、親しい個人の間でのみで、職場では避けた方が賢明であるということです。

人は誰でも意思決定の自由や行動の自由を他の人に侵されたくないという気持ちを持っているので、人は知らないうちにその気持ちを尊重した言語行動をとっています。

アドバイスをする場合についていえば、アドバイスに従うかどうかの決定を相手の意思に任せる言い方をすることです。

このようなことばの工夫をすることは、世界のどの言語にも見られる普遍的な現象ですが、実際には言語によって程度に差があるようです。

英語では、アドバイスをするとき、話し手と聞き手との間に距離を置くことが重視され、こちらのことばが相手の自由を脅かさないようにする工夫が豊富で整っています。

個人主義が浸透したアメリカ社会では、人から指図されることを嫌う風潮があります。

幼児ならいざ知らず、それ以上の年齢の人に対するアドバイスは、こちらの判断を押しつけるのではなく、それを受け入れるかどうかは相手の自由に任せるようにするのがよいと考えられています。


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