英単語あれこれ(14)執筆A.Y.》

nice

この語のもともとの起源はignorant(無知な)を意味するラテン語nescire(ne-(=not)+scire(=know))でした。

それが古フランス語を経て中期英語に入ったときもfoolish(おろかな)という意味合いが強く、今日の「すてきな」とはかなり違っています。

なかにはwanton(「気ままな」「みだらな」)という意味合いで使われることもありました。

シェークスピアは「恋の骨折り損」の三幕一場の中でnice wenchesという表現を使っていますが、これなどは誘惑されやすい「みだらな娘」といったところです。

同じシェークスピアの「オセロ」の中に、キャシオウが自分を復職させてくれるようオセロに頼んではくれまいかと、デズデモーナに頼みこむ場面がありますが、ここに出てくるnice and waterish diet(つまらぬ水っぽい食事)という表現は「たいしたことのない、つまらないうわさ」のことを指し、ここではniceがtrivial(ささいな)の意味で使われています。

このniceは時代を経るにしたがってfastidious(好みがうるさい、気難しい)などとなって、その意味が今日のniceに近づいてきます。

日常的によく用いられる語ですが、Here is a nice mess.(We are in a nice mess now.)(困ったことになった)のように、「いやな、ひどい、好ましくない」といった皮肉たっぷりの意味もあるので注意してください。

commit

この語は、単に「AをBにゆだねる」という意味だけで理解していると、都合が悪いようです。

多くの場合、何かに自分をさらして我が身を「危うくする」という意味で使われるケースが目立つからです。

何かを「思い切ってやる」という気持ちを出すのに、この語はぴったりで、しかも英雄的なことだけではなく社会通念に反したことを「思い切ってやる」ことを表わす場合も少なくありません。

よく知られているように、例えば「自殺をする」はcommit suicide,「罪を犯す」はcommit a crimeで、両方とも社会通念からいえば、好ましくないことです。

そこで、「我が身にふりかかる危難を覚悟して、あることに関わる」場合にcommit oneself toなどといったりします。

これは何かに自分を縛り付けてしまう(いわゆる「のっぴきならないような状態に身を置く」)わけで、そのためか、この語の名詞commitmentはengagement(約束)の意味でも用いられます。

pretend

一般的に「ふりをする」とか「見せかける」という意味で使われるこの語は、例えば"Let's pretend."となると、「何かになったつもりになろう」「何かになったふりをしよう」ということで、そこから"Let's pretend to be ninjas /that we are ninjas."(忍者ごっこをしよう)などという表現が生まれてきます。

この「ごっこ遊び」は子供お得意の独壇場で、例えばルイス・キャロルの「鏡の中のアリス」の中で、アリスが子猫のクロに語りかける場面があります。

"Oh, Ketty, how nice it would be if we could only get into Looking-glass House! … Let's pretend there's a way of getting through into it, somehow, Ketty."

これなどを読むと、pretendは人間の空想力に一つの形をあたえる語でもあることがわかります。


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