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辞書の読み方(8)執筆A.Y.

用例の訳語を活用する(2)

引き続き、見出し語の訳語と用例の訳語との比較例を示します。

crisis「重大な岐路」「転機」「決定的段階」

He has passed the crisis.
(彼は峠を越した)

It was a crisis in my life.
(それが私の一生の運命の分かれ目であった)

deserve「値する」「受けるに足る」「価値がある」

She deserves to win because she tries so hard.
(あんなに一生懸命やっているのだから彼女が勝ってもおかしくない)

He deserves punishment.
(彼が罰せられるのは当然だ)

What did I do to deserve this?
(私、こんな目にあわなきゃならないことを何かしたかしら)

I heard you won the prize. Congratulations! You deserved it.
(賞を取ったそうで、おめでとうございます。あなたなら当然ですよ)

ほんの一例ですが、用例では見出し語の訳語が文脈に応じて変えてあるのがよくわかります。

繰り返しになりますがポイントは、見出し語の訳語よりも、用例の訳語の方がより身近で自然な日本語になっているという点です。

辞書の見出し語の訳語のような、私たちの日常の発想にない硬い日本語で英語の語句を理解していると、リスニングの際にも、メッセージが頭に入ってきませんし、聞き取ったことが頭に残らないですぐに抜けてしまうことになります。

したがって、上に述べたように辞書の用例の訳語を活用したり、それができなければ見出し語の訳語の意味を頭に置きながら、さらに、「普段の自分だったら、どう言うだろうか」と考えて、文脈に応じた自然なことばづかいに変えたりすることで、自分の感性に最も近い日本語で英語の語句を理解するようにしてください。


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