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コミュニケーションの上手なとり方(13)執筆A.Y.》

依頼の仕方(1)

日本の学校では命令文にpleaseをつければていねいになると習うので、Pleaseをつけてていねいに頼んだつもりでも、ネイティブスピーカーの言語感覚では、「命令文+please」という言い方は必ずしもていねいな言い方ではありません。

いくらpleaseをつけたところで、命令文はあくまでも命令文であり、相手の気持ちを配慮せず、こちらの希望を一方的に押し付けていることには変わりません。

軽い頼みで、家族や友人のような心理手距離の近い人に対して依頼する場合にはWill you 〜, (please)?/Can you 〜, (please)?で十分です。

Will you 〜?は「〜してくださいませんか」というようなていねいな意味になると学校で習うこともあるようですが、この頼み方にはむしろ、上司が秘書に当然するべき仕事を頼むような響きがあるそうです。

もう少していねいにしたいなら、Would you 〜, (please)?/Could you 〜, (please)?を使います。

このwould/couldは仮定法の機能を果たしていて、「もしあなたさえよろしければ」と相手の意向を尊重するニュアンスがこめられています。

「やってくださるかどうかはあなたの気持ち次第です。断りたければ断ってもいいのですよ」と、意思決定の自由を相手にゆだねているので、依頼が遠慮がちになり、それだけていねい度が増すのです。

そして個人主義の浸透した社会では、このことは依頼をする際の最も大切なマナーといえるでしょう。

あまり相手を煩わせない頼みと違って、少し面倒なことを頼むときにふさわしい表現がWould you mind 〜ing?です。

mind(いやに/迷惑に思う)という動詞を使って「お手数ですが、ご迷惑じゃないでしょうか」という含みをもたせているからです。

その分Would you 〜 ?/Could you 〜 ?よりていねいになります。

Would you 〜, (please)?/Could you 〜, (please)?/ Would you mind 〜ing?はいずれもていねい度の高い表現ですが、そのニュアンスには微妙な差があります。

Would you 〜, (please)?は、Will you 〜, (please)?よりていねいではあるが、「相手が当然その用をしてくれることを期待しての依頼」で、いわば「指示」の響きがこめられているそうです。

Would you mind 〜ing?は、面倒なことを頼むときに使うが、実行できる小さな頼みでなくてはダメである。

これら2つに対して、Could you 〜, (please)?は、「相手がそれをできる状況にあるかどうか」ということを配慮した「ゆるやかで遠慮がちな依頼」で、3つの中ではこれがいちばんていねい度が高くなるということです。

相手にかかる負担がさらに大きくなると、Would you mind 〜ing?では、意を尽くしたていねいな頼み方とは言えません。

I was wondering if you could possibly 〜 .のような、もっとていねいで遠慮がちな表現がふさわしいでしょう。


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