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コミュニケーションの上手なとり方(7)執筆A.Y.》

感謝の仕方(2)

英語でも感謝の表現は、日本語と同様に定型表現が少なくありません。

例えば

Thank you very much for 〜

That's very kind of you.

I can't thank you enough.

I really appreciate your 〜

I'm very grateful to you for 〜

I'm indebted/obliged to you for 〜

しかし、このような定型表現だけでは喜びや感謝の気持ちが十分には伝わりません。

贈り主が英語文化圏の人であれば、物足りなく感じるでしょう。

ですから、定型表現だけで済ませないで、具体的で親しみのある自分なりのことばでうれしさや賞賛の気持ちを伝えるようにしましょう。

コツは、贈り物をして相手に喜んでもらいたいと思っている贈り手の気持ちを満足させるようなことを言うことです。

日本語の会話では、長々とお礼をのべるのは、かなり親しい間柄は別として、おそらく、なれなれしすぎるというか、くどい印象を与えるでしょう。

控えめで儀礼的な表現のほうが日本の社会ではおさまりがよく、より丁重で奥ゆかしいお礼と受け取られます。

これらの違いは、日本語と英語のpolitenessの概念の差からくるものと考えられています。

日本語のpolitenessが、相手を上に立ててひたすらかしこまることであるのに対して、英語のpolitenessには、対等かつ親密な人間関係を言語化することも要素の一つとして含まれます。

ですから、英語のコミュニケーションでは、フレンドリーに感謝を表現するのが好ましいのです。

また、日本では、近い過去に受けた贈り物や親切に対して、次に会ったとき、あるいは電話をしたときなどに再度お礼を言うのが言語行動の社会的ルールになっています。

そういうときに使われるのが「先日はありがとうございました」という表現です。

日本人は、人から受けた厚意をかたじけなく思い続けるという感覚を重視しますが、英語文化圏の人々は、贈り物や親切に対する感謝は、特殊な場合を除いて、受け取ったその場で心からの礼を一度言えば十分、という感覚で処理します。

ですから、「先日はありがとう」をそのまま直訳してThank you for the other day.と言ってしまうと、日本人と英語圏の人の間にちぐはぐな会話が起こりえます。

これは文法的には正しくても、英語圏での言語行動の社会的ルールにはそぐわないからです。

英語のコミュニケーションでは、再度お礼を言わなくても失礼にはなりません。

あまり何度も言うと、「また何か欲しがっているのでは」と誤解されるおそれさえあるそうです。


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