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コミュニケーションの上手なとり方(1)執筆A.Y.》

初対面の人との接し方(1)

一般的に日本人は、顔見知りの人にはにこやかに接しますが、それ以外の人は赤の他人というわけで、自分から話しかけることはしません。

一方欧米諸国の人々は、道ですれ違うだけの他人にも微笑みかけたり、たまたま順番待ちの列を作っている前後の人とも気軽におしゃべりを始めたりします。

また、日本ではお店に入って店員に「いらっしゃいませ」と言われても、客はふつう無言ですし、お店を出るときに「ありがとうございました」と言われても、何らかのことばを返す客はごくわずかです。

店員よりも客のほうが格が上だという意識がどこかにあるからかもしれません。

ところが欧米諸国では、客と店員が、顔見知りでなくても、あいさつを交わすことは社会的なマナーになっています。

異文化コミュニケーションのある研究者が行った調査によると、世界には見知らぬ人と口をきくことをいやがる民族と、見知らぬ人にも気軽に話しかける民族とがあるそうです。

日本、韓国、中南米諸国などの人々は前者に属し、英米をはじめとする英語圏の人々は後者の傾向が強いようです。

これには、ウチとソトに対する感覚の違いが関係しているのかもしれません。

つまり、ウチとソトをはっきり区別する傾向のある人々と、ウチとソトの間に厳格な線引きをしない性向の人々の違いです。

ことばの機能は情報の伝達だけではありません。

ことばを交わすことは、お互いの間の親近感や連帯感を生み出します。

そういう機能をもったことばのやりとりは、人間関係を育む大切な行動として認識され、古来、友好のサインとして声をかけ合うことが広く行われてきました。

英語をはじめ西欧の諸言語では、現代でもそれが継承されているのです。

こういうわけで英語文化圏では、ソトの人とウチの人を隔てている壁をとりはらうためのコミュニケーション術が発達しています。

ですから、英語でのコミュニケーションでは、顔見知りではないからといって臆病になるのではなく、自分のほうから進んで顔見知りになる、つまり自己紹介をするようにしてみてください。

自己紹介で最初に名乗るときは、「ファーストネーム+名字」が標準的なマナーです。

ファーストネームが幅を利かせているアメリカでも、最初からくだけ過ぎるより、きちんとした印象を与える自己紹介の方が好ましいでしょう。

大切なのは、温かい笑顔を浮かべ相手の顔をしっかりと見て、自信をもって自己紹介をすることです。

恥ずかしそうに下を見たり、もぐもぐしゃべったりするのではなく、はっきり堂々と自己紹介をしましょう。

自己紹介のときに男性は握手をしますが、このとき相手の目を見て、手をしっかり握ることがとても大切です。

日本では「手を握る」といいますが、英語でhandshakeとは文字通りhandをshake(振る)ことをいいます。

相手の目を見ながら、手をしっかり握って数回振ります。

握手をしながらぺこぺこお辞儀をするのは好ましくありません。

男性が女性に紹介されたときに握手をするかどうかはその女性の意思で決まります。

もし女性が手を差し出したら、しっかりとではなくて軽く握手する(=男性ほど強く手を振らない)ようにします。

握手の仕方で人柄を判断されてしまうこともあるので決しておろそかにはできません。


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