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日本語と英語のズレ(14)《執筆A.Y.》

adviceと「忠告」「アドバイス」「勧告」「助言」

adviceに対応する日本語は、私的か公的か、また相手に好都合な内容かどうかによって、次のようになります。

私的で、欠点や過ちを戒めるといった、相手の意志にそむく内容のものが「忠告」、それが役に立つ、助けになるという点で相手の利益になるものであれば「アドバイス」です。

公的で、相手の意志にそむく内容のものが「勧告」、それが相手の利益になるものであれば「助言」です。

類例にはsecretとそれに対応する日本語の区別があります。

普通には「秘密」、公的なものであれば「機密」、私的なものには「内緒ごと」が対応します。

lightと「軽い」「明るい」,hardと「堅い/硬い」「難しい」ほか

lightの「軽い」にはheavy、「明るい」にはdarkという反意語があり、hardの「堅い/硬い」と「難しい」にも反意語としてsoftとeasyがあり、oldの「古い」と「年取った」にもnewとyoungといった別の語が反意語としてあるので、それぞれの2つの意味の差は英語においても明確です。

shortの「短い」と「背の低い」にも、longとtallが反意語として考えられます。

deepと「底が深い」「奥が深い」

日本語の「深い」には、垂直方向に底までの距離が長いという意味と、水平方向に奥までの距離が長いという意味の2つがありますが、英語ではいずれにもdeepが対応します。

The wardrobe is 2 m high, 1 m wide, and 60 cm deep.やShe was sitting in a deep leather chair.などのdeepは奥行きを表わしています。

wearと「着ている」「はいている」「かぶっている」など

wearの基本的意味は、一定期間身につけている、あるいはその一部としてもっているということですが、それに対応する日本語は目的語になる対象によって異なります。

wearは、身につけられる衣服・帽子・靴・めがね・アクセサリーなどのすべてに使うことができます。

さらに着脱不能な香水やひげ、表情などにも使えます。

したがって、wearに対応する日本語はかなり細かく分かれます。

目的語に応じたwearの日本語をいくつか見てみましょう。

wear a coat(着ている)、wear trousers/shoes(はいている)、wear a hat(かぶっている)、wear a shawl/stole(はおっている)、wear a scarf(まいている)、wear glasses(かけている)、wear earrings(つけている)、wear a ring(はめている)、wear a tie/a belt(しめている)、wear a watch(つけている)、wear a flower(さしている/つけている)、wear perfume(つけている)、wear makeup(している)、wear a mustache(はやしている)、wear a smile(浮かべている)など。

動作を示すput onについても同じことがいえます。

反意語のtake offにはこれほど細分化されませんが、「脱ぐ」のほかに「はずす」「とる」などが対応します。

(終)

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