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英和辞典とは(2)《執筆A.Y.》

英和辞典はあくまでも訳語が中心です。

最近では、一部は定義を含み、さまざまな注もついているので、定義辞典的な要素も持ち合わせてはいますが、意味の細部や微妙な陰影を知るためには、やはり英英辞典のきちんとした長い定義を丹念に読まなければなりません。

この点では、特にCOBUILDのような学習英英辞典の定義がわかりやすく正確です。

例えばpeculiarは英和辞典では「妙な、変な、一風変わった」という訳語を出していますが、COBUILDを見ると、

If you describe someone or something as peculiar, you think that they are strange or unusual, sometimes in an unpleasant way.

となっています。

sometimes in an unpleasant wayという部分が英和事典を超える貴重な情報なのです。

このように、英英辞典には、ある語がどのような感じで聞き手に受け取られるかといった細かなニュアンスの説明がついているので役に立ちます。

それから、英和にせよ英英にせよ、そこに出ている語句や表現がすべて、現実に今使われていると早合点してはいけません。

それは辞典の種類と目的によって決まってきます。

中学用と高校初級用の学習英和辞典なら、すべて現在使われている英語を載せていると思っていいでしょう。

しかし、高校から大学教養課程用の学習英和辞典となると、そこに出ている英語の大部分はいつでも通用しますが、普通ではない語句や表現、昔のことばもかなり載っています。

中英和や大英和ともなれば、まれな語も用法もたくさん載っています。

現在の英語であっても、俗語などはすでに古くなったものや、使用者と使用範囲がごく限られているものも少なくありません。

以上のことは英英でも同じで、学習英英辞典の語句や表現ならほとんど大部分が作文や会話に使えますが、一般向けの英英では、そうはいきません。

一般の英和や英英は、ありとあらゆる種類の文章を読むときに利用されることを想定しているので、古いことばやまれなことばもカバーしなければならないのです。

ですから、和英辞典で調べたことばを確かめたり、英作文をするときには、一般向けの中型や大型の英和や英英ではなく、学習用で初級向けの英和や英英を利用するようにしましょう。

特に、一般向けの英和辞典から語句や表現を引き出して応用することは危険を伴いますので注意してください。

(終)

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