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視聴覚教材の利用《執筆A.Y.》

視聴覚教材を正しく利用するには、学習用に製作された教材と生の資料に分けて考える必要があります。

前者は、例えばNHKのラジオ講座など、英語が学習しやすいように配慮して作られた、まさに教材です。

後者は、例えばAFNのニュース番組や、「English Journal」の別売りCD収録のインタビューのように、生の、本物の英語そのものです。

それは、実際に現実の言語生活で使われたもので、生の資料と呼ぶことができるでしょう。

学習用教材での学習は、いわばプールでの水泳練習と同じです。

学習しやすく工夫されている分だけ能率的に学習できますが、それだけで学習した場合、川や海で泳ぐことにたとえられる生の英語に接したときに、往々にして対応できません。

学習用教材でいくら勉強しても、生の英語にふれたときにはほとんど理解できず、話すこともできないことが驚くほど多いのです。

したがって、学習用教材で学習して、ある程度のレベルに達したら、生の英語にあたってみなければなりません。

学習用に制作された教材だけに頼ってプールの中で泳ぐだけでなく、生の資料を素材にして作られた教材を利用したり、生の英語そのものにぶつかったりして川や海で泳ぐ練習をしないと、いつまで学習しても実際の言語生活で英語が使えるようになりません。

教材の選択において一番大切なのは自分の興味や関心に合うものを選ぶことです。

少しくらいレベルが高くても、本当に興味があれば、ついていけるものです。

しかし、現実的には、自分の現在の力に見合ったレベルのものを選ぶことになるでしょう。

1回視聴して少しわからないところがあるくらいのものが適当です。

また、何といっても継続することが大切なので、学習方法として長続きするものを選ばなければなりません。

量が多すぎるものや、回数があまりにも多いものは、三日坊主に終わる恐れがあります。

自分に最適と思われるものを1つ選び、テキストやそのほか関連する資料も活用して徹底的に学習します。

それでも時間の余裕があったら、そのほかに1つか2つレベルが下のものを選んで聞き流すようにするといいでしょう。

放送番組のように定期的なものを利用する場合に注意しなければならないことがあります。

それは、なかなか難しいかもしれませんが、原則として放送時に学習するようにして、番組を録音録画してあとで利用するというのはできるだけ避けるようにすることです。

放送番組には学習のペースメーカーとしての働きがあるので、放送時に欠かさず視聴して学習したほうが着実に力がつきます。

放送時間が自分の生活に合わない場合は録音録画せざるを得ませんが、テープなどに記録してしまうと、よほど強い意志をもたなければ、結局は視聴をしないでテープだけがたまってしまい、それがしばらく続いて勉強をやめてしまうことにもなりかねません。

特にビデオ録画はそうなりがちなので注意してください。


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