冠詞をマスターする(1)《執筆A.Y.》

日本人で英語を書くことにかなり自信のある人でも、どうしても直されるのが冠詞です。

最初はtheが必要なところで抜かしてしまうミスが多く、その後、冠詞にかなり注意深くなってからも、逆にtheが不要なところ、theではいけないところにもtheをいれてしまい、真っ赤に直されるのです。

英米人に英語を見てもらうと、どんなに寛容な人でも冠詞だけは直してきます。

英語の冠詞の難しさは、日本語の「てにをは」の難しさと非常によく似ています。

日本語は3ヶ月も学習すると一応流暢に話せるようになるといわれていますが、そのあとが大変で、何年やっても完全な日本語にはなりません。

とりわけ「てにをは」が日本人と区別できないほどに使い分けられる外国人は少ないのです。

たとえば「は」と「が」の使い分けのルールが学問的に確立していないことからもわかるように、「てにをは」には使い方の明確なルールが存在しないからです。

しかし、日常生活における実際の場面では、私たち日本人はその違いにかなり敏感です。

ほとんど無意識にではあるけれども、助詞の使い分けによって微妙な意味の違いを伝えています。

その使い分けのルールはケースバイケースでは説明できますが、それは一般法則と呼べるようなものではありません。

だから外国人に難しいのは当然だといえます。

英語の冠詞と名詞の数の組み合わせを考えると、名詞の形には、「a+単数形」「the+単数形」「無冠詞単数形」「the+複数形」「無冠詞複数形」の合計5つの形があります。

この中から最適な形を選ぶことが冠詞選択の問題であり、ネイティブはほとんど無意識にこれをやっているのです。

日本語の「は」や「が」にはいろいろな機能がありますが、どの機能が表れるかは場面によって違います。

それはルールによって律しきれるようなものではありません。

したがって正しい助詞を選ぶにはいくつか置き換えてみて最適なものを選ぶのがいいのです。

それと同じように、英語の冠詞の場合にも、候補となるものをいくつか置き換えてみて最適なものを選ぶのが正しい冠詞を選ぶための近道なのです。

したがってtheを正しく使えるようになるためには、theの使い方を研究しただけでは不十分です。

上に挙げた名詞の5つの形がもっている概念やイメージをよく知らなければなりません。

そのために役立つ教材をいくつか紹介します。

「日本人の英語/\735 マーク・ピーターセン著 岩波書店」

「続 日本人の英語/\735 マーク・ピーターセン著 岩波書店」

冠詞と名詞の数を扱った古典的名著です。

ネイティブ・スピーカーの視点から、日本人が冠詞や名詞の使い方で間違いやすい問題点について明快な解説をしています。

興味深い読み物として書かれていて読みやすいです。


「冠詞をマスターする(2)」に続く

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