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中級者編・耳よりな単語の話(2)執筆A.Y.》

単語のニュアンス(2)

日本語では「ムーディ」ということばを「ムードのある、ロマンチックな雰囲気のある」という意味で使うようですが、英語でmoodyとは、「不機嫌な」「むっつりした」とか「(性格が)お天気屋の」「気まぐれな」という意味で、あまり望ましくない人の状態や性格を表わす形容詞です。

また、同じ単語が、ときとしてポジティブに使われたり、ネガティブに使われたりすることもあるので、注意が必要です。

例えば、sensitiveという形容詞です。

これは、人の性格を評して「神経過敏な」「すぐに気に病む」というネガティブな意味で使われることもありますが、英英辞典ではable to understand other people's feelings and problemsが第1語義として載っています。

「よく気がつく」「神経の行き届いた」「心配りの細やかな」というポジティブな意味でも使われるのです。

ほかに、aggressiveという形容詞は、「攻撃的な」「けんか腰の」というマイナスの意味で使うこともあれば、「積極的な」「果敢な」「障害をものともしない」というプラスの意味で使うこともあります。

それから、日英の文化の違いから単語のニュアンスを誤って判断してしまうこともあります。

例えば、assertiveという形容詞は、辞書によっては「独断的」「強引な」「押しの強い」というような訳語が載っているので、ネガティブなニュアンスをもっていると誤解しやすいのですが、実は「自分の意見(権利)をはっきり主張する」「自己主張ができる」という態度を表わすポジティブなニュアンスの単語なのです。

英米人ははっきりと自分の考えを述べることは、大切なことであり、よいことであると考えているからです。

文化的な背景を少し説明すると、「英米では、特にアメリカでは、自分の考えや立場を明確に理解してもらう必要から、親はわが子が自己主張できる子に育つことを期待し、学校もその実現を目指して協力」し、「自己主張できない人のためにassertion-training-courseを設けている学校さえある」のです。

それに対して、日本人はむしろ自己主張をしないほうがよいと考えがちなので、assertiveに対してネガティブな訳語が書いてあるのかもしれません。


耳よりな単語の話(2)」へ続く


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