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発音とリスニング(1)執筆A.Y.》

私たち日本人にとって、英語の習得は、母国語である日本語の強烈な影響の下で行われるため、どうしても英語の音を日本語の音に引きつけて聞き、また日本語の音で英語の音の代用をして話してしまいます。

通じない英語の最大の原因がここにあります。

たとえ文法に詳しくても、単語を多く知っていても、耳と口が日本語の音のままでは通じません。

通じる英語を身につけるには、日本語の影響によって生じる音の壁を乗り越えなければならないのです。

日本語の発音をそのまま英語に移発音ではなく、英語そのものの発音を身につければ、日常のたいがいのことは聞き取れて話ができるようになります。

ここで、大変大切なことでありながらあまり自覚されていない、リスニングとスピーキングの一体性について考えておく必要があります。

それは、私たちは話をするとき、その話を自分でも聞いているということです。

ネイティブスピーカーに通じない英語を話しているとき、その通じない英語を自分でも聞いているのです。

ということは、自分が作り出して聞いている英語の音が、ネイティブスピーカーの音とはまったくかけ離れている場合、ネイティブスピーカーの英語を聞いてもわからないということになります。

自分が作り出して耳にするのと同じタイプの英語ならよくわかるが、本物の英語になるとだめだということになります。

だから、日本人同士の英語ならば理解できるということが起こるのです。

これは言い換えれば、本物の英語の音を何度も聞き、まねをしていくことによって正しい発音が身についてくれば、同時にリスニング力も増大するということです。

つまり、リスニングとスピーキングは切り離して扱うことができず、両者が相互に影響しあって上達していくということなのです。

私たちが英語の音に転化させたと思っていても、実際にはその転化が行われておらず、ネイティブスピーカーにとっては、ただの雑音の連続となってしまっていることが多いのですが、これは、私たちの母国語である日本語が邪魔をしているせいです。

私たちは無意識に日本語を話しています。

日本語を成り立たせているさまざまな音やその組み合わせを、無意識のうちに作り出しています。

無意識に何かが行われるというのは、それがしっかりと身についてしまっているということです。

私たちが身につけた日本語の音の体系は、たいへん強い影響力をもっているのです。


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